Thunderbolt3ポート付きのMacBook ProやAirに必須ともいえるUSB-Cハブ。
Apple純正品は存在しないので、いろいろなメーカーの製品から選ぶことになります。
どういった製品が存在するのか、どうやって選んだらいいのか、初心者向けに解説します。
読み飛ばしたい方は、最後の「安くておすすめのUSB-Cハブ」を見てください。
USB-Cハブとは?
MacBook ProやMacBook AirのUSB-C端子(Thunderbolt3ポート)に接続して、周辺機器などを接続する端子を拡張するのがUSB-Cハブです。
以下の表は、USB-Cハブで拡張できる代表的な端子の一覧です。
USB-Cハブの製品説明には、「7in1」または「7-in-1」という表記が用いられます。これは「7つの端子を1つのUSB-Cハブにまとめました」という意味です。端子数の”7″や複数ある端子の機能は製品によって異なります。なんと14-in-1というハブもあります。
最低限欲しいのはUSB 3.0とPD端子です。PD端子があれば、充電器が本体のThunderbolt3ポートを占有しなくて良くなり、本体周りがすっきりとします。USB 3.0は2端子以上欲しいところです。出先でプロジェクタに接続する機会があるなら、HDMIやVGA端子は必須です。自分が必要とする機能と端子数を備えたUSB-Cハブを選んで購入しましょう。
端子名称 | 機能詳細 |
---|---|
USB 3.0 | 一般的なUSB Type-A端子。最大転送速度5Gbps(5000Mbps)。 |
USB 2.0 | 一般的なUSB Type-A端子。最大転送速度480Mbps。 |
Type-C | Thunderbolt3ポートと同じ形状のUSB-C端子。 データ伝送、ディスプレイ出力、電力伝送の全てorいずれかに使用可能。 最大転送速度は製品によって異なる。 |
PD | Thunderbolt3ポートと同じ形状のUSB-C端子。 充電器を接続して電力伝送(Power Delivery)のみ可能。 充電できる最大電力量は製品によって異なる。 |
HDMI | 外部ディスプレイ接続用端子。4K映像(解像度3840×2160)なら30Hz、 FullHD映像(解像度1920×1080)なら60Hzで出力可能。 |
VGA | 外部ディスプレイ接続用端子。 デジタル接続のHDMIに対し、VGAはアナログ接続。 古いプロジェクタなどの接続に利用する。 FullHD映像(解像度1920×1080)を60Hzで出力可能。 |
SDカード | SDカードリーダーとして、リードライトが可能。 |
microSD | microSDカードリーダとして、リードライトが可能。 TFカードと記載されているものも同じ。 |
1G-LAN | 有線LAN接続用。転送速度最大1Gbps。 |
イヤホン端子 | 3.5mmステレオミニジャック。 ヘッドホンやイヤホン、外部スピーカーを接続。 |
PD端子の注意点
USB-CハブのPD端子を使った電力伝送については、2つの点で注意が必要です。
機種にあった最大電力量を選ぶ
USB-Cハブの商品説明には、PD端子の対応する電力量(ワット数、W数)が記載されています。接続するMacや充電器に合わせて、適切なUSB-Cハブを選ぶ必要があります。
- MacBook Air(30W USB-C充電器が標準付属)
→ 30W以上のUSB-Cハブを選ぶ - MacBook Pro 13インチ(61W USB-C充電器が標準付属)
→ 61W以上のUSB-Cハブを選ぶ - MacBook Pro 15インチ、16インチ(96W USB-C充電器が標準付属)
→ 96W以上のUSB-Cハブを選ぶ
USB-Cハブの多くは、65W対応品と100W対応品のどちらかです。100W対応品なら、全てのMacBookに対応するので、Macの買い替え時などにも流用できます。
Mac本体の充電速度が若干遅くなる
USB-CハブのPD端子を使用すると、Mac本体への電力供給量が減少します。
例えば、MacBook Pro 13インチとApple純正61W USB-C充電器を使用した場合、MacBook本体には60Wの電力が供給されます。これをUSB-CハブのPD端子経由の接続に変更したら、MacBook本体には52Wの電力が供給されます。(Mac本体への電力供給量は、システムレポートで確認できます。)
この8Wの差は、USB-Cアダプタそのものの電力消費によるものです。
実使用において、この差で困ることはほぼありませんが、充電速度が若干遅くなったと感じるかもしれません。どうしても嫌な方は、PD端子を利用せずMac本体に直接充電器を接続するか、容量の大きい充電器を使用することで解消されます。
親切なメーカーさんは、製品ページにPD端子の最大入力と最大出力を記載しています。丁寧な説明があるかは、製品選びでも重要なポイントでしょう。
2種類のUSB-Cハブ
MacBook ProやMacBook Air用のUSB-Cハブは、Mac本体との接続方法によって大きく2種類に分けられます。それぞれにメリット、デメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えませんので、センスで選んで構いません。ちなみに私はケーブル接続タイプを使用しています。
ケーブル接続タイプ
USB-Cハブから出ている短いケーブルを使って、Mac本体と接続するタイプです。
iPad ProやWindowsのノートパソコンなどに使い回せるのがいいところ。
端子数が多い製品はこのタイプ。Macとの接続はスマートとは言い難い。
本体直付けタイプ
USB-Cハブ側にUSB-C端子(オス)が2つ並んでいて、Mac本体に直付けするタイプです。
Macとスタイリッシュに接続できるのがいいところ。
Mac専用なので、他に使い回すことはできません。
有名なUSB-CハブはSatechiだが、、、
Mac用のUSB-Cハブでよく取り上げられるのが、Satechiの製品です。
ケーブル接続タイプと本体直付けタイプの両方がラインアップされています。
Macと親和性の高いデザインで、Appleストアでも販売されており、信頼があります。
Satechiの製品もおすすめなのですが、気になるところがあります。
- 価格が高い
- 「有線LANの接続が不安定」というレビューが散見される
安くておすすめのUSB-Cハブ
私がUSB-Cハブを探した時、有線LANを使いたかったのでSatechi製品を購入候補から外しました。
USB-Cハブはいわゆる中華製品が多数販売されていて、良い製品を見極めるのは難しくなっています。
その中でおすすめなのが、iVANKYの製品です。ケーブル接続型のみのラインアップです。実際に使っていますが、有線LAN接続やSDカードスロットも安定して動作しています。アルミ製筐体で質感も良く、MacBookのスペースグレイとマッチするカラーです。比較的安価に購入できますので、迷っている方はぜひお試しください。
(外部リンク)Amazon : iVANKY 7-in-1 USB Type C ハブ ドッキングステーション
以下の商品はThunderbolt3ポートを2つ占有しますが、Macbook本体のディスプレイと合わせてトリプルディスプレイを実現できるiVANKYの9-in-2 USB-Cハブです。レビューによると、Mac miniでも使用可能なようです。
※M1搭載Macは、M1チップの制限によりデュアルディスプレイまでの対応です。
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